リハビリテーション科
リハビリテーション科では日本リハビリテーション医学会専門医をはじめ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門スタッフによる急性期・回復期の総合リハビリテーションを提供しています。
特色としては、早朝回診、リハカンファレンスを定期的に実施し、多職種間による情報の共有化を徹底しています。患者さん一人ひとりに対して、医学的・社会的視点から身体機能や生活環境を十分に評価し、それぞれの目標を設定し適切なリハプログラムを作成し、手術直後から入院期間中1日も休まずに運動療法や装具療法を併用しながら早期の退院を目指していただきます。また、退院後に必要であれば訪問リハを実施し、スムーズな社会復帰、家庭復帰をサポートします。
私たちは、障害があっても住み慣れた環境で、自分らしく暮らしたいという患者さん一人ひとりの思いを大切にします。
[リハビリテーション部の職員構成]
理学療法士29名(専門理学療法士1名・認定理学療法士1名・登録理学療法士9名)
作業療法士11名
言語聴覚士1名
事務スタッフ1名
介護スタッフ2名
3学会合同呼吸療法認定士1名
リハビリスタッフの能力開発とキャリア構築のためのラダー
リハビリテーションセンター
理学療法
身体機能改善を最大の目標にADL(日常生活動作)の改善を図り、QOL(生活の質)の向上を目指します。 ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等)を用いて、自立した生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションです。
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歩行訓練
安全な歩行動作の自立を獲得し、QOL(生活の質)の向上を目指します。 -
徒手療法
筋肉・関節等の感覚受容器を刺激し、関節可動域や基本動作能力の改善を行います。
作業療法
いろいろな道具を利用して日常生活活動(食事やトイレ動作など)の獲得を図り、家庭復帰ができるように一人ひとりに合った訓練を実施します。また、患者さんの生活を考えながら自助具や装具を用いて残された機能を生かすよう援助します。生活に便利な自助具の選定についても援助します。
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巧緻性訓練
編み物などの趣味を利用し、巧緻性(指の細かな動き)の訓練をします。 -
食事動作訓練
自助具を使用して箸で食事ができるように訓練します。
言語聴覚療法
脳血管障害等で言語機能や話しことばの障害、また高次脳機能障害や嚥下障害(飲み込みの障害)に対して専門的な評価、訓練、指導・援助を行います。 言語リハビリでは、話す・聞く・読む・書く・計算等の全体的なコミュニケーションの状態を把握し、個々の症状に応じた訓練を行います。また呂律が回らない、発声が続かない等の症状に対しては発音や発声の訓練を行い、コミュニケーション能力の向上を目指します。また嚥下(飲み込む)リハビリでは、口から安全に食べる訓練を行います。
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言語リハビリ
失語症の言語訓練
カードに書かれた物の名前をスムーズに発音する訓練です。 -
嚥下リハビリ
食事を飲み込めない患者さんにゼリーを用いて一口ずつ安全に飲み込む訓練です。
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経鼻内視鏡嚥下検査
鼻から内視鏡カメラを入れて食べた物の飲み込み具合を検査します。安全に飲み込めているか、誤嚥(気管のほうに食べ物が入っていないか)の有無を確認します。
リハビリ機器の紹介
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パワーリハビリ
パワーリハビリの機器は5種類あり、上肢、下肢、体幹などの目的に合った筋力強化が可能です。 -
エルゴメーター
体力に合わせて負荷を設定し、足の筋力・持久力改善を目的に自転車をこぎます。
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ストレングスエルゴ
アシスト機能が付いたエルゴメーターです。
足腰が弱く自分でできない方でもアシスト機能を利用することで個人の身体能力に合わせた運動が可能です。 -
ニューステップ
上下肢の協調運動により全身の主要な筋肉を動かす訓練です。座ってできるため安全に行うことができます。
臨床研究オプトアウト(リハビリテーション科)
当院では下記の臨床研究を実施しております。本研究の対象者に該当する可能性のある方で、診療情報などを研究目的に利用または提供されることを希望されない場合は、当院担当者までお問い合わせください。
人工膝関節・股関節全置換術に対する術当日リハビリテーションの効果に関する研究
(対象:2023年5月~2024年1月) ※PDF形式
THA術後の日常生活活動の動作指導前後における脱臼率と脱臼原因および日数に関する傾向
(対象:2017年1月~2024年1月) ※PDF形式
下記研究にご協力して頂ける方を募集しています
車椅子利用者・アスリートの手部末梢神経障害による知覚障害の程度の解明に関する研究
(対象:2024年4月~2026年4月) ※PDF形式
幼少期~青年期における発達性強調運動障害児(DCD)の予測的姿勢制御の解明に関する研究
(対象:2022年3月~2026年3月) ※PDF形式